「白髪染め(酸化染毛剤)で頭皮がしみる、かゆい、かぶれるけど、もしかしてアレルギー?」
「白髪は染めたいけどアレルギーだから、白髪染めはできないの?」
白髪染めは多くの方にとって魅力的な選択肢ですが、こんな悩みを抱えていませんか?
この記事では、アレルギーに対して正しい知識を持ち、アレルギーの方でも安心して白髪染めができる対処法を紹介します!
特にアレルギーの方々に対する製品開発に深い造詣があり、その知見を広く美容業界に向けて発信しております。
目次
- 白髪染めによるアレルギー症状
- アレルギーの原因について
- これから白髪は染められる?
- 白髪染めを選ぶ時の6つのポイント
- まとめ
白髪染めの施術中、白髪染めを終えた後に、以下のような症状になることはありませんか?
①頭皮がかゆい(ムズムズする)、赤み、かぶれ、腫れ、湿疹
②頭皮がしみる、痛い(チクチクする)、赤み
自分にどのような症状があるか確認してみましょう。
①に当てはまる方 → 「アレルギー」の可能性
②に当てはまる方 → 白髪染めによる「刺激」が影響
白髪染めによって生じる症状で、今後の白髪染めへの対処法が変わります。
ヘアカラーの中でも白髪染めは、頭皮に薬剤をしっかりとつけて染め、行う頻度も高いため、アレルギーや刺激を感じるリスクが高くなります。
そのため自分に合う白髪染めをみつけましょう。
この症状はアレルギーの可能性が高く、アレルギー性接触皮膚炎にあたります。
アレルギーには即時型と遅延型の2つがあります。
・即時型:白髪染めの最中もしくは直後に、息苦しさなどの気分の悪さ、強いかゆみ、蕁麻疹などの症状が現れます。
・遅延型:白髪染め後、かゆみ、腫れなどの症状が6時間後~半日後に現れ、48時間後くらいの症状が最もひどくなります。
画像:酸化染毛剤によるアレルギー性接触皮膚炎の症状例
引用元:https://www.caa.go.jp/policies/council/csic/report/report_008/pdf/8_houkoku.pd
アレルギー症状が強くでてしまう前に、
今使用している白髪染めは中止し、すぐに病院へ行きましょう。
この症状は一時的な刺激で、刺激性接触皮膚炎にあたります。
アレルギーとは関係なく誰にでも起こります。
✓白髪染めが頭皮にしみやすい方
✓体調が悪い方
✓頭皮に傷がある方
✓白髪染めの薬剤が強い場合
このような場合には症状が現れやすいです。症状は一時的なもので翌日には消えています。
頭皮のかゆみは頭皮の乾燥によって引き起こされることもあり、この場合は刺激性接触皮膚炎に分類されます。
白髪染めは可能ですが、いつアレルギーがでるか分からないので注意した方が良いですね。
(参考)日本ヘアカラー工業会. ”キレイなヘアカラーを楽しみ続けていただくために”. 理美容師向けヘアカラーリングハンドブック. 2019, https://www.jhcia.org/handbook/, (参照 2024-01-18.)
白髪染めによるアレルギーの最も代表的な原因は、「ジアミンアレルギー」です。
図. 成分パッチテスト陽性率 理容師と美容師の結果を対比
引用元:https://www.research.johas.go.jp/booklet/pdf/04s.pdf
白髪染めは1剤に含まれる酸化染料・アルカリ、および2剤に含まれる過酸化水素によって染めることができます。
ジアミンは酸化染料の一部であり、白髪染めには必要不可欠な成分です。
しかし、「ジアミンを含む酸化染料」がアレルギーを引き起こすことがあります。
同時に白髪染めに含まれる「アルカリ」や「過酸化水素」も刺激を与える物質であり、これらが皮膚反応を引き起こす可能性もあります。
画像:カラー剤の裏面 ※黄線がジアミン染料
白髪染めを行う際には、これらの成分が含まれるか十分注意しましょう!
白髪染めの際にはパッチテストが必須です。
(パッチテストで必ずしも反応が出るわけではありません。パッチテスト陰性でもアレルギー症状がある方は病院で検査してください。)
パッチテストの方法はこちらを参照↓↓
(参考)日本ヘアカラー工業会. ”皮膚アレルギー試験(パッチテスト)について”. 日本ヘアカラー工業会. 2021, https://www.jhcia.org/information/4_patchtest.html#02, (参照 2024-01-18.)
安心してください!
ジアミンアレルギーになっても白髪染めは可能です!
ですが、残念ながら一度なったジアミンアレルギーは治ることはありません。
オーガニックだから安心!
低アルカリだから大丈夫!
ヘアカラーを地肌につけないから問題ない!
以上のようなことは、一切ないです!!
間違った知識で白髪染めをすると、さらに大変なことが起きるかも、、、
そうならないためにも、ジアミン不使用のカラーに変更して白髪染めをしましょう!
ジアミン不使用白髪染めアイテムの6つを比較
ヘアマニキュア | カラートリートメント | ヘナ | ジアミン不使用酸化染毛剤 | オハグロ式白髪染め | 感光性染毛料 | |
染まり | 〇 | △ | △ | △ | △ | △ |
色持ち | 〇 | × | △ | 〇 | △ | △ |
色味の種類 | 〇 | 〇 | △ | × | × | × |
明るさ | × | × | × | 〇 | × | × |
施術の簡便さ | × | ◎ | △ | 〇 | × | 〇 |
髪のコンディション | △ | ◎ | 〇 | × | △ | × |
ジアミン不使用の白髪染めアイテムを6つ、それぞれ紹介していきます!
①ヘアマニキュア
メリット:白髪の染まりが良い、ツヤがでる、色の種類は多い
デメリット:皮膚に着色しやすい、施術が難しい、明るくはできない、髪がごわつく
主な成分:酸性染料(タール色素)
髪の内部と表面に染料を浸透・吸着させて染める方法。
②カラートリートメント
メリット:髪のコンディションが良い、ダメージがない、色の種類は多い
デメリット:染まりは良くない、色落ちする、明るくはできない、健康毛は染まりにくい
主な成分:塩基性染料、HC染料
髪の表面と一部内部に染着する。1回では染まりが良くないため、数回で徐々に染めて染めていく方法。美容室だと1回で染めることができる。
③ヘナカラー
メリット:アレルギーや刺激が少ない、続けるとハリコシ・ツヤを与えてくれる
デメリット:直後は色落ちする、色味が限られる(オレンジ)、明るくできない、時間がかかる
主な成分:天然由来のヘナ色素、※天然由来のインディゴ色素を一緒に使用することもある。
植物由来の天然色素成分「ヘナ」で頭皮に刺激なく白髪を染める。植物アレルギーやアレルギー体質の方は注意が必要。
※インディゴはマメ科の植物で、蕎麦アレルギーなどの方は注意。ヘナよりアレルギー性が高い。
④ジアミン不使用の酸化染毛剤
メリット:明るくしながら染められる、色持ちは良い
デメリット:白髪の染まりは高くない、色味は限られる(オレンジ茶色系)、傷む
ジアミンは不使用だが、他の酸化染料は使用。そのため酸化染料によるアレルギーや刺激の心配はある。
⑤オハグロ式白髪染め(非酸化染毛剤)
メリット:脱色しないのでダメージが少ない、1カ月ほど色持ちする
デメリット:二度塗りで時間がかかる、明るくはできない、パーマがかかりにくくなる、硫黄のような臭いがする、ごわつく。
成分:タンニン酸・ピロガロールなどのポリフェノール、アルカリ(1剤)、硫酸第一鉄(2剤)
ポリフェノールと鉄を反応させることによって染める方法。金属アレルギーの方はアレルギーを引き起こす可能性あり。
⑥感光性染毛料
メリット:色持ちが良い
デメリット:ヘアカラー、パーマをすると緑になる、明るくはできない、ごわつく
成分:硫酸銀
太陽光や照明など、光の影響をうけて白髪を染める方法。
ここまでジアミンアレルギーでも白髪染めができるヘアカラーを6つ紹介しました。
が、何を使っていいのか迷いますよね?
今の主流はヘアマニキュア、カラートリートメント、ヘナの3つです。
白髪染めを今後も楽しむということを考えた時に、自分にあった白髪染めを選びましょう。
選ぶ時の基準をポイント6つにまとめました!
・色持ち
・色味の種類
・明るさ
・施術の簡便さ
・髪のコンディション
この基準をもとに、アレルギー対応の白髪染めで代表的なヘアマニキュア、カラートリートメント、ヘナで比較してみます。
白髪染めのポイント6つの比較表
ヘアマニキュア | カラートリートメント | ヘナ | |
染まり | 〇 | △ | △ |
色持ち | 〇 | × | △ |
色味の種類 | 〇 | 〇 | △ |
明るさ | × | × | × |
施術の簡便さ | × | ◎ | △ |
髪のコンディション | △ | ◎ | 〇 |
・染まり、色持ちを重視するならヘアマニキュア!
・コンディションの良さ、自分のタイミングで簡単施術を重視するならカラートリートメント!
・自然派志向で髪に優しい、ボリュームアップを重視するならヘナ!
白髪染めの種類を選ぶ時、何を重視するかで変わりますね。
このポイントと自分にあった染料成分を参考に、白髪染めを選ぶことが大切です!
ちなみにおすすめはカラートリートメントです。
最後に、美容室選びも大切な要素です。アレルギーに対する理解度が高い美容室や、施術の際に工夫を凝らしてくれる美容室を選ぶことがポイントです。
自分にあった白髪染め施術をしてくれる信頼できる美容室を見つけることで、より安心して白髪染めの施術を受けることができます。
・白髪染めのアレルギーの原因はジアミンアレルギーであることが多い。
・アレルギーになっても、白髪染めの種類を選ぶことでカラーを楽しむことは可能。
おすすめはカラートリートメント。
今回は、白髪染めでアレルギーになった時の症状と原因について解説し、アレルギーになっても白髪染めができることを紹介しました。
白髪染めは「若くいたい」「きれいになりたい」「身だしなみを整えたい」など、希望を叶えるアイテムです。正しく知識を身につけ、白髪染めを楽しみましょう!
カラートリートメントの比較サイト参照はこちら↓↓
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